近年マイホームとして一戸建てを購入する手段として、「分譲住宅」を選ぶご家庭も増えてきています。
では、この分譲住宅にはどのような魅力があるのでしょうか。
この記事で一戸建て分譲住宅の魅力をご紹介し、購入時の流れや注意点についてもお話ししていきましょう。
一戸建て分譲住宅とはどんな住宅?
マイホームとして一戸建てを取得するとなれば、注文住宅で新築する方も多いですが、分譲住宅を購入する人もいますよね。
近年は前者のほうを選択するご家庭が多いですが、以前は後者を選択するほうが多かったようです。
では、この一戸建て分譲住宅とはどんな家のことをいうのでしょうか。
まずは、一戸建て分譲住宅についてお話をしていきましょう。
一戸建て分譲住宅は「建売住宅」とも呼ばれており、不動産会社がまとめて購入した土地を分割し、各土地に一戸建てを建築してから販売するタイプの住宅をいいます。
完成した家を見てから購入できるため、広さや間取り、色合い、設備の種類などにおいて「イメージが違う」というリスクを避けることができたので、以前までは人気だったようです。
しかし近年は、住宅購入者のニーズも多様化し、それにこたえるには分譲住宅では限界があるので、注文住宅を選択するご家庭が多いようです。
とはいえ、一戸建て分譲住宅にも魅力はたくさんありますから、マイホームにお悩みの方は一度分譲住宅に目を向けてみても良いかもしれません。
後ほど注意点と合わせて購入時の流れをご紹介しますが、次の項では一戸建て分譲住宅の魅力についてお伝えしていきましょう。
一戸建て分譲住宅の魅力とは?
それではこの一戸建て分譲住宅の魅力には、どんなものがあるのでしょうか。
大きく3つ挙げられます。
●購入前にどんな住宅かを確認できること
お話ししましたように、すでに一戸建てが建築されてから販売されることが多いため、どんな住宅かを確認することができます。
日当たりや収納スペース、生活環境などを確認しやすく、この家でどのような生活が送れるかをイメージしやすいことが魅力のひとつですね。
●費用が比較的安いこと
一戸建て分譲住宅の魅力は、何と言っても注文住宅よりも安価であることが多いことです。
土地代も含まれていますから、どのくらいの予算で、住宅ローンの返済はいくらになるかなど、資金計画が立てやすいことも利点といえるでしょう。
●最適性能であること
一戸建てを建てるとなれば、分譲住宅であろうと耐震性と地盤の強さは必須といえます。
耐震性であれば地盤と壁とのバランスが重要になりますが、分譲住宅の場合、その地盤に合った家の設計をされるので最適な性能であることが多いのです。
例えば、窓があまりない立方体のような見た目の家であれば、耐力壁を使用しなくても震度6強の地震にも耐えられるといわれています。
このように、その地盤に合った家の設計や資材を考えるため、最適性能でありながらコストを抑えることができるというわけです。
以上3つが一戸建て分譲住宅の魅力といえるでしょう。
そんな魅力いっぱいの分譲住宅を購入したい場合、どのような流れで購入するのでしょうか。
購入時の注意点とあわせて、次の項からご紹介していきましょう。
一戸建て分譲住宅の購入時の流れ!注意点と一緒にご紹介
ここから、一戸建て分譲住宅の購入時の流れを、注意点と合わせてご説明していきましょう。
1、気になる物件を見学する
いくつか気になる物件を見学し、比較検討してみましょう。
2、購入の申込みをする
申込書の提出時には、10万円程度の申込金を支払うことが多いです。
このときに注意したいことは、売主や不動産仲介業者から「他にも買主がいますよ」などと焦らされることがあることです。
焦らされるとすぐにでも契約したくなりますが、あとで後悔しないためにもじっくり検討するようにしましょう。
3、住宅ローンの仮審査を申込みをする
仮審査は「事前審査」とも呼ばれ、3~4日後くらいに結果がでます。
また、仮審査に落ちてしまうということも踏まえ、あらかじめいくつかの金融機関に申し込むのも効率的でしょう。
4、売買契約を締結する
契約前に重要事項説明がされますので、不安なことや分からないことはどんどん聞いておきましょう。
このとき、売買価格の5~10%程度の手付金を支払います。
万が一契約後にキャンセルしたくても、手付金は返金されませんのでご注意ください。
近年では、契約締結前に第三者の専門家による住宅診断を利用する人や、売買契約書をチェックしてもらう人が増えてきています。
20年30年は住むことになるマイホームですから、後悔のないようさまざまな専門家の力を借りるのもいいでしょう。
5、住宅ローンの本申込をする
契約したら、なるべく早く申込みしましょう。
金融機関によって総返済額が大きく異なりますので、いくつかの金融機関でローンシミュレーションをしてもらい、比較検討するのも良いですね。
住宅ローンの承認を得たら、いよいよマイホームの引き渡しに移ります。
購入時には内覧会は超重要!注意点とあわせて解説
一戸建て分譲住宅の購入時の流れのご説明は、もう少し続きます。
6、引渡し前の物件確認(施主検査)
内覧会とも呼ばれるもので、家の中に不備などはないかチェックしていきます。
この内覧会でも、第三者の立会いを利用する人が増えています。
内覧会においての注意点は、買主から要望しないと内覧会を行わない売主もいることです。
内覧会を行うかどうか必ず契約時に売主に確認し、引き渡し前に内覧会を行うように依頼しましょう。
もし内覧会時に何か不備が見つかれば、このとき補修の依頼をします。
どこに不備があったか分かりやすくするために、ふせんなどで目印をつけ、カメラで記録しておくことをおすすめします。
7、再内覧会
6の内覧会で指摘したことが補修されたかどうかを確認します。
8、残りの代金の支払いと引渡し
住宅ローンで借り入れた資金を売主に支払います。
所有権の移転登記を、同日中に申請しましょう。
ここまで終われば、いよいよ引っ越しです。
一戸建て分譲住宅であれば、早いと契約から1か月以内で入居することが可能です。
一日でも早くマイホームでの生活をスタートさせたいという方にも、分譲住宅はおすすめといえます。
一戸建て分譲住宅の購入時は諸費用も要注意!その注意点とは?
一戸建て分譲住宅の購入時の流れと注意点についてお話をしてきました。
しかし注意しなければいけないのは、購入するときの流れだけではありません。
「諸費用」にも注意したほうが良いといえるでしょう。
多くの場合、提示されている価格というのは「土地代+住宅販売価格」です。
購入するとなれば、ここに諸費用もプラスされるのです。
どのくらいかかるかというと、あくまでも目安となりますが、
・仲介手数料が不要な場合:「土地代+住宅販売価格」の3~5%
・仲介手数料が必要な場合:「土地代+住宅販売価格」の6~8%
とされています。
そのため、「土地代+住宅販売価格」が3,500万円であれば、仲介手数料が不要な場合は105~175万円、仲介手数料が必要な場合は210~280万円ほどが、諸費用としてかかることになるでしょう。
中には、一般的には含まれない項目が諸費用に含められている場合もありますので、売買契約を締結する前に諸費用にどんなものが含まれ、いくらかかるのかを注意して確認しなければなりません。
諸費用次第で、一戸建て分譲住宅の魅力でもある「安さ」を得られないケースもありますので、注意してくださいね。
別途で必要な設備があることも!住宅販売価格の内容も確認しておこう
一戸建て分譲住宅の購入時には、注意点のひとつにも挙げた諸費用とあわせて、家の設備などにも注意したほうが良いかもしれません。
一般的には口頭でも説明がされるとは思いますが、契約書などに記載していることで別途で必要な設備やオプションの説明を省かれることも少なくありません。
特に多いのが「カーテンレール」です。
カーテンレールがなくてはカーテンを設置することができず、外から家の中が丸見えになってしまいますよね。
ですから、カーテンレールは必須ともいえる設備ですが、一戸建て分譲住宅では取り付けられていないことが多いです。
そのため、別途負担して取りつけることになりますが、ほかにも追加で備えるべき設備等があるでしょう。
引き渡しが終わった後に気づかぬよう、契約締結前に住宅販売価格にどこまでの設備が含められ、別途で備えるべき設備なども、契約書もしくは担当者から確認しておきましょう。
魅力いっぱいの一戸建て分譲住宅に後悔のないようにしてくださいね。
マイホームの購入は一戸建て分譲住宅おすすめ!
マイホームとして一戸建てを取得するには、分譲住宅を購入するという手段もあります。
多くの魅力がありますから、分譲住宅に目を向けてみるのも良いでしょう。
もし購入したい場合は、購入時の流れでいくつか注意すべきポイントがあります。
この記事でご紹介しましたので、後悔のないマイホーム選びにお役立ていただけたら幸いです。