賃貸アパートに住んでいると、音問題に直面することもあるでしょう。
そのときアパートの住人同士でトラブルになるケースもありますが、トラブルの元にはさまざまなものが挙げられます。
その中の一つにはテレビの音も挙げられ、「テレビの音量が大きい」ということからトラブルになることもあるのです。
ここでは、テレビが騒音にならないための注意点と、賃貸物件にも可能な防音対策についてお話をしていきます。
アパートの騒音トラブルの原因はさまざま!
賃貸アパートに住んでいると、周囲の音が聞こえやすいことにビックリされた方もいるかもしれません。
そのため、アパートでは騒音トラブルが多く発生しているのです。
騒音トラブルの元となるものはさまざまあり、生活の中で発生する音も含まれます。
どのようなものがあるかというと、大きく5つに分類されます。
①家電製品から発生する音…冷蔵庫、洗濯機、掃除機など
②住宅設備から発生する音…エアコン、お風呂・トイレの給排水など
③音響機器から発生する音…テレビ、スピーカーなど
④生活行動から発生する音…話し声、赤ちゃんの泣き声、足音など
⑤そのほかから発生する音…車のエンジン音、ペットの鳴き声など
以上が、騒音の発生源となる音たちです。
上記では取り上げませんでしたが、心地よい音色をかなでる風鈴の音でさえも、騒音の発生源となったこともあります。
ですから、おそらく多くの方が1日に1回はつけるであろうテレビも、アパートの中では騒音となる可能性があるのです。
しかし、騒音といわれても、どのくらいの音量が騒音となるのか判断が難しいですよね。
次項で、これについてお話をしていきます。
テレビも騒音に!?どのくらいの音量が騒音といえるの?
アパートの中で騒音の発生源となるものは多くあります。
では、どの程度の音量が騒音といえるのでしょうか。
音の大きさは4つのレベルがあり、「きわめてうるさい」「うるさい」「普通」「静か」に分かれます。
どのような生活音が該当するかは、下記のとおりです。
「きわめてうるさい」
・車のクラクション(110デシベル)
・犬の鳴き声(90~100デシベル)
・お布団をたたく音(80デシベル)
「うるさい」
・やかんの沸騰音(70デシベル)
・話し声(60デシベル)
・洗濯機(60デシベル)
・掃除機(60デシベル)
・トイレ(60デシベル)
「普通」
・エアコン(50デシベル)
・換気扇(50デシベル)
「静か」
・ささやき声(30デシベル)
あくまでも目安の音量ではありますが、意外と話し声は、掃除機などと同じくらいの音量なのですね。
そのため、アパートではテレビの音も注意しないと、騒音となってしまうことが考えられますから注意しなければなりません。
アパートでテレビが騒音にならないために!音量に注意!
アパート内で騒音トラブルにならないためには、日常生活の中で音に対して意識しなければなりません。
それはテレビでも同様です。
ここでは、テレビの音が騒音にならないようにするための注意点を2つご紹介していきます。
1つめは、テレビの音量です。
自分では大きくもなく小さくもないテレビの音量であっても、周囲にその音が伝わっているのであれば、相手にとっては「うるさい」と思われているかもしれません。
これが続いてしまうと、騒音トラブルに発展する恐れも十分にあり得ますので、音量の設定には注意したほうがよいでしょう。
一番は隣室の住人にテレビの音が聞こえているか聞いてみるのがよいですが、隣室の人とあまり面識がなければ難しい場合のほうが多いと思います。
その場合は、ベランダに出て窓を閉め、その状態でテレビの音が外まで聞こえるか確認してみましょう。
もし聞こえる場合は、音量が大きい可能性が高いので、小さい音量に設定し直してみてください。
アパートでテレビが騒音にならないために!時間帯に注意!
アパート内で騒音トラブルにならないための対策として2つめは、テレビを見るときの時間帯です。
経験している方も多いとは思いますが、1日の中の時間帯によって音の伝わり方に違いがあります。
昼間ではさほど気にしていなかった生活音も、夜になれば騒音に感じるくらいの音量である場合もあるのです。
そのため、昼間では普通の音量だったテレビも、夜になれば周囲に見ているテレビ番組がわかってしまうくらいの音量となっていることも考えられます。
さらに、アパートの住人の中には、昼間に睡眠をとる方もいますよね。
その場合、その人にとっては、昼間の時間帯に聞こえるテレビの音が騒音となっている可能性もあります。
ですから、周囲の住人の生活スタイルをある程度知っておくことも重要です。
何にせよ、テレビの音量が騒音となる可能性があることには変わりませんから、音量だけでなく、時間帯にも気を付けるようにしましょう。
そして、音量や時間帯だけでなく、アパートに住んでいるのであれば、テレビの配置場所にも注意するべきです。
これについては、次項でお伝えしていきます。
音量や時間帯だけでなく!テレビの配置も注意しよう
テレビが騒音トラブルの元となることもありますから、音量や時間帯には注意するようにしましょう。
ほかにも注意しなければならないことがあり、それはテレビを部屋のどこに配置するかです。
ほとんどの場合、テレビは壁側に置くことが多いでしょう。
しかし、テレビを壁側に設置することはおすすめできません。
なぜなら、音というのは窓から伝わることも多いですが、壁からも伝わってしまうからです。
特に、賃貸アパートはその構造上、音が伝わりやすいともいわれています。
ですから、壁側にテレビを設置すると、テレビ裏の壁から隣室にテレビの音を伝えてしまっているのです。
隣室にテレビの音を伝えにくくするには、テレビの位置を変えることがベストです。
このとき可能であれば、部屋の中央にテレビを設置するとよいですが、難しい場合は窓側に設置しましょう。
窓側に設置する場合は、窓に隙間をつくらないようにして、窓から音が漏れ出さない対策を施します。
例えば隙間テープを貼るなどです。
こういった工夫をして、テレビの音が周囲に聞こえにくくなるように対策してみてください。
音が外に漏れないために!部屋に防音対策を施そう!
ここまでは、テレビが騒音の発生源とならないための注意点などをお話ししてきましたが、発生源になるのはテレビだけではありませんね。
はじめでもご紹介したとおり、さまざまな音が騒音の元となる可能性があります。
ですが、一つ一つ対策するのは大変ですし、賃貸アパートではできることに制限があります。
そのため、ここでは賃貸アパートにも可能な、生活音が部屋の外に漏れ出さないための対策をご紹介していきましょう。
まずは、壁です。
お伝えしたように、壁からも音は伝わってしまいます。
そのため、壁にも防音対策をしておくことが重要です。
どのような方法があるかというと、もし高さのある家具(本棚など)があれば、その家具を壁側に配置するのです。
これだけで音を伝わりにくくしてくれます。
高さのある家具がない場合は、遮音パネルを用意して壁側に立てるようにしましょう。
つぎは窓です。
前の項で触れた隙間テープも防音効果が期待できますが、さらに防音カーテンを組み合わせるとより効果が発揮されます。
防音効果を高めるには、窓枠全体まで覆う大きさのカーテンを選びましょう。
最後は、床です。
アパートの2階以上に住んでいる場合、下の階にも住人がいますよね。
足音などは、自分では気が付かないかもしれませんが、意外と下の階に響いてしまっています。
そのため、防音マットなどを敷いて、響く足音を軽減させましょう。
すぐにマットを用意できない場合は、スリッパを履くことでも効果が期待できますよ。
以上の対策をしておくことで、周囲に音を伝わりにくくはしてくれますが、一番は自分が発する音の音量を抑えることが大切です。
アパートで騒音トラブルが起きないよう、音に注意して生活を送りましょう。
アパートの住人とトラブルにならないために!音を意識しよう!
アパートの中では、さまざまな音が騒音トラブルの元となり得ます。
テレビもその一つで、音量や時間帯に注意しないと周囲の住人と騒音トラブルになりかねません。
ご紹介した防音対策をしておくことで周囲に音を聞こえにくくしてくれますが、一番大切なのはこれらに注意することです。
アパートの住人と騒音トラブルにならないよう、音に意識を向けて日常生活を送るようにしましょう。