窓の寸法の測り方!内窓からカーテンまで目的別にご紹介

私たちの生活に何気なく存在している窓には、さまざまな形やサイズがあります。

それらの窓に対し、リフォームやカーテンの設置をする場合、事前に寸法を測ることは必ず必要な作業といえるでしょう。

その場合、窓に対して、どこをどのように測ればよいのかご存知でしょうか?

今回は、窓の寸法の測り方を、窓リフォーム、内窓設置、ガラス交換、カーテン設置というそれぞれの目的に合わせてご紹介します。

スムーズな作業をするために、正しい測り方をマスターしましょう。

窓の寸法は規定のサイズが設定されている

日本の家屋で一番よく見かける窓は引き違い窓です。

おそらく、多くのご家庭には引き違い窓があることでしょう。

しかし、近年では建築に対する志向もさまざまで、すべり出し窓や上げ下げ窓も一般家屋では普通に見かけるようになりました。

それら窓には、規定のサイズというものがあり、かならずその規定にそって設計されています。

よって、注文住宅などにおける窓の寸法は、自分の好みの測り方で自由自在に決めてはいけないのです。

あらかじめ用意されている規定のサイズに合わせる必要があります。

ただし、規定の寸法といってもかなりのサイズが用意されているため、ほぼ目的に合った寸法の窓を選ぶことが可能です。

その規定サイズでは、窓の幅は50mm程度~100mm程度ごとに細かく分類されているため、ほぼどこの壁にも取り付けできます。

一方、高さの場合は、用意されている寸法は200mmごとの設定です。

よって、先に窓の幅を決め、その後に高さ決めるのが一般的となっています。

窓の寸法を表すコード番号である「呼称」

窓のサイズ表記は、幅と高さから5桁の数値で表され、この数値を「呼称」と呼びます。

たとえば、幅1,650mm×高さ1,100mmのサイズの窓の呼称は「16511」です。

上3桁が10mm単位で幅を表し、下2桁は100mm単位で高さを表しています。

前述の通り、窓の幅は寸法が細かく設定されているため、3桁の表記が必要という判断で、このような表記設定になっているのでしょう。

プロはこの呼称だけで窓の寸法を頭に浮かべられ、現場では普通に呼称でのやり取りが行われています。

この呼称の仕組みを憶えておくと、窓の打ち合わせをする場合になにかと役に立つでしょう。

ちなみに、この寸法は、いわゆる内寸である内法での寸法となります。

よって、実際に窓を取り付けるときの寸法の測り方は、サッシの取り付け部分を考慮して数ミリ程度の加算が必要です。

尚、木造軸組工法と2×4工法では、規定のサイズに違いがありますのでご注意ください。

窓リフォームでの寸法の測り方はまずは呼称サイズで

外の冷気や屋外の騒音などが部屋に入り込むのは、窓部分からがほとんどです。

しかし、最近では窓も進化しており、高機能な窓であれば部屋の中はかなり快適な空間にすることが可能となりました。

そのため、建築したときは性能の高い窓を取り付けた家でも、現代の高性能な窓に比べると格段に性能が劣ってしまうなどということも珍しくありません。

そんなときは、高性能な窓にリフォームしたくなるものです。

樹脂製の窓枠で、3枚の複層ガラスの窓などは、かなり魅力的といえるでしょう。

窓のリフォームの場合、DIYで自分でやるというのはなかなか難しいため、プロのリフォーム業者に頼むのが一般的といえます。

多くの場合、窓の寸法も見積もり段階で業者が測ってくれますが、「ご自分で測って下さい」という業者も存在します。

インターネット通販のスタイルを取っているところなどによくあります。

窓のリフォーム時の寸法の測り方は、ほとんどの場合、内法(内寸)を測って業者に伝えるだけで問題はありません。

つまり、窓の呼称番号を業者に伝えるだけの方法で良いということになります。

内窓設置時の測り方は窓台の寸法を!窓台が無い場合はどうすれば良い?

内窓の設置は、ほぼどんな窓にでも可能です。

そして、窓リフォームに比べて、安価で施工時間も短いため比較的簡単に取り付けられます。

もともと、施工業者が採寸と見積もりを行い、正式発注の後、工場で製造し、後日あらためて取り付けに来るという流れが基本でした。

しかし、取り付けが簡単なせいか、ショッピングサイトで購入し、DIYで取り付けるという人も増えています。

いずれの場合でも、完全なオーダーメイド製品となるのがほとんどのため、正確な採寸は必要不可欠です。

また、自分で取り付ける以上、寸法も自分で測らなければなりません。

内窓の寸法の測り方は、窓台の上下左右の間の寸法である横幅、縦高を測ります。

また、測る場所は、横は上部、中部、下部、縦は左端、中央、右端のそれぞれ3箇所を測って下さい。

微妙にサイズが違う可能性もあるためです。

また、窓台が無かったり、窓台の奥行き寸法が小さい場合などは、「ふかし枠」というものを設置して、窓台部分を作る方法を取ります。

「どんな窓でも取り付け可能」というキャッチフレーズは、このふかし枠の方法があるためです。

尚、ふかし枠を取り付ける場合は、それを考慮して寸法を測る必要があります。

ちなみに、ふかし枠が必要か不要かは、メーカーが判断をするべき部分でもあるため、可能であれば写真を送るなどで、事前に業者に確認をしましょう。

窓ガラスの寸法の測り方はどこを測ればいいか?特殊なものの交換はプロへの依頼が安心

窓の形状にもよりますが、窓ガラスの交換は、基本的にはプロに頼んだ方が何かと安心です。

窓というのは種類も豊富で、DIYにて交換が可能な窓ガラスは、多くの場合、単板ガラスを使用したシンプルな窓に限られてくるからです。

よって、ここでは、そのシンプルなタイプの窓を例にガラス部分の測り方をご紹介したいと思います。

準備するものは、メジャーと金属製の薄手の定規です。

①目に見える部分を測る

メジャーを使い、ゴムビート(ゴムパッキン)に隠されていない目に見える部分を測ります。

いわゆるガラスの部分です。

②定規で目に見えない部分を測る

金属製の定規を使い、ゴムビートの中に定規を突き刺す感じで入れ込みます。

止まったところがガラスの端となりますので、その状態でゴムビートの寸法を測ってください。

念のため、上下左右の4箇所を測りましょう。

③測った長さを足し算し、1m引いた寸法を求める

・「①の横」+「②の左」+「②の右」→ガラスの横幅の寸法

・「①縦」+「②の上」+「②の下」→ガラスの縦の寸法

カーテン丈の寸法は腰高窓と掃き出し窓では測り方が違う!?

ほとんどのカーテンは、窓のサイズが記載されている状態で販売されています。

しかし、カーテンの寸法の測り方は、カーテンレールやカーテンポールの位置に合わせて測らなければなりません。

ただ、カーテンというものは、そもそも横にたるみがあり、横幅に関しては余裕を持って作られているものがほとんどです。

また、腰高窓であれば、縦の長さ、つまりカーテン丈は多少長めになっていてもそれほど違和感がありません。

掃き出し窓に関しては、微調整が可能なカーテンフックを利用すれば、ある程度であれば程よい高さに設定が可能です。

寸法の測り方は、ランナーと呼ばれる、ポールやレールを走るカーテンフックを取り付ける部分の下側部分から測ります。

腰高窓の場合は、窓の最下部からプラス150mm~200mmが理想的です。

掃き出し窓に関しては、床までの寸法を測り、そこからマイナス10mmくらいがちょうどいい寸法でしょう。

床までのジャストサイズの場合、カーテンが床をこすって汚れなどが付着してしまうからです。

窓の寸法の測り方は施工業者や購入ショップへの事前確認が必須!

以上、窓のサイズの測り方を、それぞれの目的に合わせててご紹介しました。

窓に限ったことではありませんが、プロのリフォームにせよ、自分でやるDIYにせよ、測った寸法を元にその後の作業が進んでいきます。

測り方を間違えただけで、全てに無駄が出てしまう可能性も十分にあるのです。

寸法の測り方で不安が生じた場合は、必ず担当の施工業者や購入するショップに事前の確認を取るように心がけましょう。

最初の採寸というのはそれだけ大切ということを、十分に理解する必要があるのです。