子育て世代の方で木造アパートにお住まいの方、または木造アパートへの引っ越しを予定している方は多くいらっしゃるでしょう。
中でも小さな子供がいる家庭では、アパートの住人に、子供の出す「音」で迷惑をかけないか心配になります。
そこで今回は、木造アパートに子供と住む際の騒音についてのお話をしていきましょう。
また、現在アパート探しをしている方へのアドバイスも一緒にご紹介していきます。
木造アパートは遮音性が低い?
一般的に、木造アパートは鉄骨造のアパートや、鉄筋コンクリートのマンションよりも遮音性が低いとされています。
これは、建物に使用している「材料の質量」によって決定するものです。
遮音性は、壁や床に使用している素材の重さや厚みによって変わってきます。
木材よりも、厚みのある鉄骨やコンクリートの方が、音を遮断する能力に長けているのです。
木造アパートの中でも、特に築年数がたっている物件では、隣の部屋のテレビの音や話し声などの生活音がよく聞こえてくると言われています。
そのため、洗濯機やシャワーなどは、使う時間に配慮する必要があります。
この配慮が足りないために、住民同士の騒音トラブルへと発展するケースも珍しくありません。
ただ、すべての木造アパートが遮音性が低いというわけではなく、間取りを工夫したアパートや、床や壁を遮音性の高い素材にしたアパートも存在しています。
そのため、小さな子供がいる家庭でも、比較的住みやすい木造アパートが増えてきているのです。
木造アパートでの子供の騒音対策
すでに木造アパートに住んでいる方におすすめの、今日から行える騒音対策をご紹介していきましょう。
子供に音を立てないように何度注意しても、子供は親の言うことをすんなり聞きません。
根気強く言い聞かせることも大事ですが、基本的に騒音をなくすことはできないでしょう。
そのため、部屋に騒音対策をとり、少しでも騒音を軽減させましょう。
●床にジョイントマットを敷く
ジョイントマットを床に敷くと、子供の足音や、ものを落とした時の大きな音を軽減することができます。
汚れた部分だけの買い替えが可能で、フローリングの傷つき防止にもつながるため、おすすめです。
ジョイントマットのほかに、厚めのカーペットやラグを敷いても良いでしょう。
●壁に遮音シートを貼る
ホームセンターなどで販売されている遮音シートも、音を吸収する効果が期待できます。
また、壁際に本棚や大き目の家具を置くことも遮音に効果的です。
●厚めのカーテンをかける
窓ガラスから外へと伝わった騒音が、隣のお宅に届き聞こえてしまう可能性があります。
カーテンには遮音性に長けた種類のものがありますので、それらをかけて騒音対策をとりましょう。
アパートの防音性を確かめておくことが重要
アパート探しの最中の方は、入居前に部屋の防音性がどのくらいなのか知っておきたいところです。
特に木造アパートの場合は、内覧の時に防音性があるか確認することが重要です。
以下で防音の確認方法をご紹介しましょう。
●部屋の中で手をたたく
部屋の中で大きく手をたたいて、その音が部屋中に反響するか確認しましょう。
防音性の高い部屋は、壁が音を吸収するため、音の反響はあまり起こりません。
壁から音の跳ね返りを感じたら、壁が薄い証拠となります。
●壁をたたいてみる
次に、壁をノックするような形でたたいてみてください。
壁の厚さにより、聞こえる音が異なります。
高めの軽い音がしたら「薄い壁」、低い重い音がしたら「厚い壁」となるため、頭に入れておきましょう。
●もう1人に廊下を歩いてもらう
部屋の外で、もう1人(営業の方など)に歩いてもらい、どの程度の音が聞こえるのか確認しましょう。
ドアを閉めた状態で足音が聞こえた場合は、防音性が低いと言えるでしょう。
以上のことを、子供が出す音だと置き換えて、どのくらい周りの住宅に音が響くのかを確認しながら部屋探しを行うことが大事です。
子供と住むおすすめの木造アパートは?
木造アパートは鉄骨造よりも家賃が安いことが魅力です。
そのため、部屋探しを行う方の中には、引っ越し先を木造アパートに決めている方もいらっしゃるでしょう。
また、引っ越し先の土地に木造アパートが多いという方もいるかと思います。
そこで、ここからは小さな子供がいる家族におすすめの木造アパートをご紹介していきましょう。
まずおすすめなのは、「ファミリー向け」のアパートです。
ファミリー向けアパートは、割と大き目でゆったりとした間取りが多く、賃貸情報誌にもファミリー向けと記載されていることが多いです。
子供がいる方は、他所の子どもの音にも寛容な方が多く、ある程度までの騒音であればお互いさまと思ってくれるでしょう。
非常識な時間の騒音でなければ、それほど神経質にならなくても大丈夫です。
しかし、引っ越しの際の挨拶の時に「子供が小さいのでご迷惑を掛けます」と一言伝えておくことが重要です。
顔も知らない隣人が騒音を立てていたら、誰でもあまり良い気分はしないものです。
最初の挨拶で、ある程度の信頼関係を作っておきましょう。
アパートの戸数・部屋の位置にも目を向ける
小さな子供がいる家族には、戸数が少ない木造アパートがおすすめです。
1つの建物に2~4部屋しか部屋がなければ、住人同士の関わり合いが強くなります。
先述したように、顔の知っている人と知らない人の騒音の場合、知らない人の方がストレスになりやすい傾向があります。
戸数が少ないからといって騒音しても良いというわけではありませんが、日ごろから挨拶などを交わし、かかわりを作っておくことがストレスを軽減するために大事なのです。
また、部屋の位置にも注目しましょう。
子供の足音は大きく、よく響きます。
そのため、「1階の部屋」で、なおかつ「角部屋」を選択しましょう。
1階であれば階下はなく、また隣と接する面積が少なくなればなるほど騒音には良いため、少し家賃が上がったとしても、1階の角部屋を選ぶようにしましょう。
木造でも賃貸戸建てなら子供がいても安心
続いても、おすすめの木造の物件をご紹介しましょう。
もし、引っ越し先の土地に「木造の賃貸戸建て」があれば、そちらをおすすめします。
賃貸戸建てとは、戸建て住宅が賃貸物件になったものです。
アパートはどうしても隣の部屋と距離が近いので、騒音問題が起こりがちです。
しかし戸建てであれば、隣のお宅とも一定の距離があるため、アパートのように音が響くことはあまりないでしょう。
また注意点として、アパートであっても戸建てであっても、なるべく子供が騒いでいる時には窓やドアを開けっ放しにしないようにすることが大切です。
少しの配慮で騒音となるのを防ぐとともに、子供らしいとも言える騒ぐなどの行動をおおらかに受け止めることができます。
隣と一定の距離がある点に加え、このような配慮ができれば、木造の賃貸戸建ては子供にとってもファミリー向けのアパートより快適に過ごしやすいと言えます。
子供の騒音は対策しよう
木造アパートは、鉄骨造や鉄筋コンクリートの建物よりも遮音性が低いという特徴があります。
小さな子供がいる家庭では、まわりの住人に迷惑をかけないように気を使いますよね。
しかし、子供が素直に言うことを聞くとは限らず、住民同士の騒音トラブルへと繋がってしまう可能性もあります。
部屋の騒音対策をすることも重要ですが、日ごろから住民同士挨拶を交わし、ある程度の信頼関係を作っておくことも大事です。