アパートの1階に住むということで、まず思い浮かぶのが防犯のことではないでしょうか。
確かに1階は2階と比べて侵入者に狙われやすく、すぐに侵入されてしまうことが想像できます。
しかし、2階だからといって安心なわけではなく、1階にも2階にもそれぞれメリットデメリットがあると言えるでしょう。
こちらでは、アパートの1階に住む場合の防犯対策について考えていきます。
住居で狙われやすいのはアパートの1階?その現実とは
住居のタイプには、アパートだけでなく、一戸建てやマンションなどがあります。
それでは、実際に侵入者に狙われやすい住居は何なのか、それは「一戸建て」です。
一戸建てはお金がありそうだという理由で一番狙われやすい住居となっているようなのです。
次いで、一般事務所が挙げられます。
アパートは共同住宅(3階建以下)に含まれ、一般事務所の次に侵入されやすいという結果が出ています。
アパートは一戸建てよりは狙われにくく、狙われやすさとしてはそれほど高い位置に占めていません。
アパート住まい、特に1階は入りやすさという点では上位に入ってくると思いますが、一人暮らしも多いことからあまり金目のものがない印象に捉えられているのでしょう。
住居で分けた狙われやすさから考えると、アパートは必ずしも狙われやすいとは言えないのかもしれません。
しかし、侵入者は何も金目当てばかりではありませんので、お金がないから安心というわけでもないですよね。
一戸建てなどより狙われにくいことからと言ってアパートに防犯対策は必要ない、などということはないのです。
防犯対策は必須?アパートの1階は2階より危ないの?
前項では、住居による侵入者の狙われやすさに注目してみました。
アパートは一戸建てに比べると侵入される頻度は高くありませんが、かと言って全く防犯対策が必要ないことはないですよね。
入りやすさの点から考えても、アパートでも防犯対策はしっかり行う必要があるのです。
それでは、アパートの1階と2階で侵入の危険度は違うのでしょうか。
誰に狙われるかという問題はあるかと思いますが、単純な侵入のしやすさという点では、圧倒的に1階は不利であると言えるのではないでしょうか。
実際に街中にあるアパートを眺めてみても、1階から簡単に侵入できてしまうような物件を見かけますよね。
すぐ侵入できてすぐ逃げられる、それを満たしているのは1階ですので、やはり1階のほうが2階よりも危険度は高いと言えるでしょう。
しかし、2階なら安全なのかと言うと、また話は別になります。
と言うのも、2階はベランダにちょっと手を伸ばせば、簡単に入り込めることが多いからです。
また、雨どいを伝って登ってくることも可能でしょう。
侵入者からすれば、2階に侵入することはいとも容易いことなのかもしれませんね。
一番確実な防犯対策!1階は特にアパートの無締りに気を付ける
アパートに住んでいる場合、どのような手口での侵入が多いのでしょうか?
警察庁の「手口で見る侵入犯罪の脅威」という資料から、平成30年度の共同住宅(3階建以下)の場合で確認してみました。
その結果、「無締り」が44.9%の1位で挙げられました。
2位が「ガラス破り」で32.0%、3位が「合かぎ」の8.2%ということです。
何とガラス破りを上回って、無締りが1位という結果になったのです。
「鍵を締めるなんて当たり前」と感じている方も多いと思いますが、実際には鍵を締めないことによる犯罪が一番多いのです。
アパートでは玄関の扉まで容易に入ってこれる場合が多いですし、鍵をかけていない1階であれば簡単に侵入することができ、すぐ逃げることも可能です。
また、2階の窓は鍵が開いているかどうかはすぐ分かりませんが、1階であればガラス越しに鍵をかけていないことが容易に分かってしまいます。
ガラス破りによって荒っぽく入ってくる侵入者も多いのですが、容易に入ることができる無締りを狙っている侵入者も多いことがこの結果から分かります。
まずは、一番確実な防犯対策として、アパートの鍵はしっかりと締めるということが大切なのです。
アパートでできる対策!窓への防犯対策にはこのグッズ!
警察庁のデータによると、アパートなど3階建以下の共同住宅では侵入口に「窓」が一番に選ばれています。
窓からの侵入が53.3%とのことですので、まずは窓の防犯対策から始めるべきでしょう。
1階の窓は、外から鍵の施錠がしてあるかどうかの確認も容易ですので、基本は鍵をしっかり締めるところから習慣化する必要があります。
それにプラスして使っていただきたい防犯対策グッズがありますので、ご紹介していきます。
〇窓ロック
窓ロックは、窓の鍵が開けられたとしても、設置により窓が動かないようにする補助錠です。
鍵の有無関係なく窓をガッチリ固定できるため、侵入者が容易に入り込むことを防いでくれるでしょう。
〇振動アラームセンサー
振動アラームセンサーは、窓ガラスの振動を感知してアラームを鳴らすセンサーです。
窓ガラスを割って侵入してこようとする手口に有効に働いてくれるでしょう。
〇防犯フィルム
防犯フィルムは、窓ガラスの内側に貼ることによってガラスを容易に割りにくくします。
ただ、退去の際には剥がす必要もありますので、貼る前には管理会社などに相談しましょう。
アパートの玄関からの侵入も多い!防犯対策は?
アパートの侵入口は「窓」が多いのですが、次いで多いのが「玄関」からの侵入です。
逃げやすさの観点からもアパートの1階は狙われやすいと言えるでしょう。
こちらでは、アパートの玄関への防犯対策について確認していきます。
まずは、無締りを防ぐためにも帰宅したら鍵をする習慣を付けましょう。
チェーンがあれば侵入を遅くすることができますので、チェーンをかけることも忘れないようにしてください。
それにプラスして、こちらの防犯対策を行うと安心です。
〇玄関用補助錠
アパートの鍵とチェーンだけでは心配な方には、玄関用補助錠を使う方法があります。
こちらの補助錠は、リモコンで開閉操作を行います。
設置は強粘着テープによりますが、設置する際は念のため管理会社に連絡することをおすすめします。
〇サムターンカバー
以前よく話題になったサムターン回しという手法は減ってきているようです。
しかし、古いアパートなどではこのような手口が横行しがちですので、対策を行っておくと安心です。
その対策として、サムターンカバーが挙げられます。
サムターンにカバーがしてあるため、サムターンを回すことができません。
アパートの1階に住むならここに注意しよう
こちらでは、アパートに住む場合の注意点について確認していきましょう。
自分でも簡単にできる防犯対策をご紹介します。
〇鍵をかける習慣をつける
アパートに限らずですが、鍵をかける習慣は大切です。
無締りの侵入が圧倒的に多いことを考えても、ぜひ実行していただきたいと思います。
〇ゴミ出しなどちょっとした外出でも鍵をする
ゴミ出しはアパートのすぐ前だし、鍵をかけなくても平気と思う方も多いですよね。
1階であればいちいち鍵をかけることは余計に面倒に思うかもしれません。
しかし、状況によっては誰かと話し込んでしまう場合もあります。
すぐに戻れないことも想定して、ちょっとした外出でも鍵をすることを忘れずに行ってください。
〇窓を開けっぱなしにしない
アパートの部屋にいて、窓を全開にする方も多いかもしれません。
しかし、窓のすぐ近くにいつもいるわけではありませんよね。
窓際から離れる際には、面倒でも鍵をかけることをおすすめします。
ちょっとした隙をねらって侵入者が入ってくるのを防ぎます。
アパートの1階の防犯対策!まずは戸締りの徹底から
アパートの1階は、入りやすさの観点から防犯対策が必要です。
また、実際の侵入手段は、無締りが一番であることが分かりました。
このことから、アパートの1階の防犯対策としては、まず戸締りの徹底から行っていく必要があるでしょう。
侵入口としては、窓からが圧倒的に多かったことから、窓への対策も大切です。
窓ロック・振動アラームセンサー・防犯フィルムなどが有効です。